n レンコン
1.アクが強いので切ったら酢水に漬けてアク抜き。
新レンコンは8月頃から出回りますが、旬は冬。日本ハスとシナハスがあります。
2.日本ハスは細めで皮が白く、食べた時ねっとりと糸をひきます。
3.シナハスは太くて大きくイモのような味で、糸をひかないので日本料理にはむきません。
4.ふっくらとして皮がなめらかで、形がでこぼこしてないものが良いものです。
皮が茶褐色の色むらや傷のある物は古いもの。
特に傷のあるものは穴の中に泥が入っているので気をつけましょう。
先の方の細い節はアクが強く味が落ちます。
5.食べ方のヒント
シャキッとした歯ざわりを賞味するもの。
酢レンコンにして付け合せに。また、天ぷら、煮物、いためものにします。
6.下ごしらえのポイント
皮のむき方とアク抜きのしかた
(アクが強いので切った後、空気に触れると黒ずんでしまうため)
皮は節から切り放し、タテに厚くむき、すぐに5%の酢水に漬けます。
7.花レンコンの作り方
皮をむいて5%の酢水に10分漬けて、穴と穴の間に切り込みを入れてむき取り、
花形にします。
8.酢レンコンの作り方
@花レンコンを薄切りにし、酢水によくさらし、
水5カップに0.2%の塩、3%の酢を加え煮立て
た中で、さっとゆでて水気をきります。
A酢・水各大さじ3、砂糖大さじ12/1、塩小さじ2/3、赤唐辛子1/3本を煮立て、
冷ました漬汁に、@ の茹でたレンコンを熱いうちに入れて、
1時間以上漬けておきます。 *1週間は持ちます。
■ ネギ 葱 [Welsh onion]
1、100g中の葉酸56μg。一年中出回ってますが、旬は冬です。
ユリ科に属する葉菜で、中央アジア原産。<ながねぎ>と呼ばれるもの。
鱗茎は、根と葉鞘間に僅かにあるのみで、軟化した葉鞘部を食用とする。
全体に張りがあり、青・白の部分ともに色がさえているものが良いものです。
2、品種:関東では根深葱(白ねぎ:千住ねぎ、下仁田ねぎ等)。
関西では葉ねぎ(青ねぎ:九条ねぎ等)、が主です。
根深ネギの青い部分は固いですが、斜め薄切りにして、中華スープの浮き身や、
あんかけの彩りとすると目にも香りにも好まれます。
3、産地:千葉、埼玉に多く、茨城、群馬、愛知などが続く。
4、成分:刺激成分は<硫化アリル>で、葱の中では配糖体の形で存在し、
葱を切ると細胞が壊れ、酵素の働きで分解し、生成する。
この成分はビタミンB1の血中濃度を高める働きをするので、
B1の多い食品といっしょに食べると効果的である。
葉酸、カルシウム、ビタミンC、食物繊維に富んでいる他、
青ネギはビタミンA効力を持つカロテンも多く含んでいます。
5、冬は土つきのものを求め、そのまま庭に浅く埋めておくと、
冬の間中新鮮なままで保存できます。
5、食べ方のヒント
ネギ特有の香りを生かして鍋物の具、ぬた、天板焼き、焼きとり、煮物に。
また、麺類、汁もの、鍋物の薬味や、煮物の天盛りなどに、
さらしネギにして使います。
6、下ごしらえのポイント
しらがネギを作るコツ
3cm長さに切り、タテに一筋切れ目を入れ、1枚に開いて芯の部分を外し、
2〜3本分づつ広げて
重ね、繊維に添って細く切ります。これを水に放してピンと水上げさせ、
よく水気をきります。
7、しらがネギのさらし方
冷水に漬けておき、糸状がカールしたころ、布巾に取って包み、
ゆるみをつけてネギ肌に軽く2〜3回もみ込むようにし、
上下に強くふって水分を取ります。
こうすると、糸状のネギが柔らかく絡み合ってさばけ、
立体感ができて美しく盛り付けられます。
8、みじん切りにするには
白い部分に5〜6cm長さにタテに5〜6本切れ目を入れて、小口から刻みます。
切れ目を入れた所まできたら、更にタテに切れ目を入れて刻んでゆきます。
芯が太い時は抜き取ります。
n ゴボウ
1、アクが強いので切ったら酢水でアク抜き。
年に2回初夏と晩秋に収穫され、保存がきくので一年中出回っている。
特に7月頃に出回るものを新ゴボウと呼び、香りがよく柔らかで味も良いものです。
2、土のついたまっすぐに伸びたものが良い品で、あまり太いものはスが杯っているので注意。
洗ってあるもの、千切りにされたものは、ゴボウ独特の香りに欠け、味も良くありません。
ゴボウは香りと歯ざわりを賞味します。
3、ゴボウは栄養価が無いように思われていますが、食物繊維に富んでいる食品です。
食物繊維は便通を良くし、お腹の調子を良くするもので、やはり大切です。
4、食べ方のヒント
油とよく合い、金平ゴボウ、筑前煮、天ぷら等に使われる他、柳川鍋、和え物、
煮しめ、汁の実 等にも使われます。
5、下ごしらえのポイント
皮の取り方
ゴボウは芯より、皮に近い部分にうまみと香りがあるので、
包丁の背で軽くこそぐように皮を取り、
流水で洗い流して水に漬けておきます。
6、アク抜きするには
切ったらすぐに、5%の酢水に入れ、2〜3回水を取り替えてアク抜きしますが、
漬けすぎると風味がなくなるので注意します。
空気にさらしておくと茶色に変色します。
7、調理のコツ
油炒めする時は、さらしたものを水気を切って炒めます。
煮物や和え物の時は、5%の酢水で下茹でして使います。
8、ささがきゴボウのコツ
@ ごぼうは包丁の背で皮をこそげて、タテに3〜4本切れ目を入れます。
A ボールに5%酢水を用意し、
その上で、ゴボウを回しながら鉛筆を削る要領で削ぎ切りします。
B ゴボウをさらす酢水は2〜3回取り替えて、よくアク抜きします。
■ ニンジン
1、100g中 レチノール当量1500μg。
洋ニンジン、日本ニンジンの赤い色はカロテンによるものですが、
その中でもビタミンA効力の高いカロテンを多く含んでいます。
油を使って調理すると、脂溶性である、ビタミンA効力を高めます。
2、一年中出回っているのが洋ニンジン。三寸人参、五寸人参とも呼ばれる太くて短いもの。
色は鮮やかでは無いのですが、柔らかく、臭みが少なくて味が良いものです。
4〜5月に出る葉つきの人参は、洋ニンジンの一種です。
3、長ニンジン(日本ニンジン)は晩秋から冬にかけて出回りますが、
最近はほとんど見かけません。
香りが強く、身が固いが特徴。
4、関西地方に出回る京ニンジンは、美しい濃い赤色をしており、柔らかく、
甘味の強いもので、日本料理には欠かせないものです。
5、皮がなめらかで傷がなく、色つやの良いものが良品。
太すぎるものは堅いことがありますし、
芯の部分が太いので、ニンジンの色を生かして使いたい時は、
細めのものを選びましょう。
6、食べ方のヒント
洋風、和風、中華風、どの料理にも無くてはならず、
その色、香り、味の全てを賞味します。
和風では、金平、いり鶏、天ぷら、煮しめ、炊き込み御飯、和え物などに。
洋風では、シチュー、グラタン、ポタージュ、サラダ・香味野菜、
グラッセなどの付け合せに。
中華風では、炒め物、蒸しもの、野菜あん、など、広域に渡って使います。
7、花ニンジンのポイント
@ 細めのニンジンを選び、4cmの長さに切り、皮をむき、
周囲を5等分したところにタテに5mmの切り込みを入れ、
この切り込みを中心に左右から削り取るようにして花びらの形を作ります。
A @を3〜5mmの厚さに切り、花びらの間から中央部にむけて、
浅く切り込みを入れ、花びらの丸みの中心から切り込みにむけて、
花びらの片側だけ斜めに削ぎ取り、完成!
8、グラッセのポイント
@ あまり太くないニンジンを4cm長さに切り、タテ4〜6つに割り、
切り口の角を細く面取りし、俵型に形作ります。
(この剥き方を、シャトウと呼びます)
A @ひたひたの水に砂糖、バター、塩、こしょうを加えて、弱火で煮詰めます。
■ ハクサイ
1、葉1枚60g〜70g。 100g中のビタミンC 19mg。
真夏の一時期を除いて一年中出回っていますが、
11〜2月頃までが旬で味が一番良い時です。
結球したハクサイと、半結球の山東菜があります。
山東菜は11〜12月頃だけに出回るもので、漬物用に適しています。
2、巻きがしっかりとして、持って重く、外葉の緑色が濃く、
茎の白い部分が肉厚なものが良い品です。
根元の部分がひびわれているものは、育ちすぎで味が落ちます。
虫くいや黒い斑点のあるものは関西では不良品です。
(関東、東北は割と気にしません)
3、おいしい食べ方
和風、中国風の料理に多く使われます。
和風では鍋物、煮物、蒸し物、汁の実、漬物に。
中国風では、炒め物、クリーム煮に。
洋風には、キャベツ同様にロールハクサイ、スープ煮、サラダ、クリーム煮等に使います。
4、1株を使い分けるポイント
1切られて売られているものは切り口が変色して味がおちます。
できるだけ1株で求めましょう。
外葉は、茎や葉がやや堅いので、中国風スープ等のじっくり煮込む料理に。
外葉の次の比較的大きい部分は、形を生かして巻いたり、
包んだりするものに使います。
中間の葉は炒め物、鍋物、漬物などに使います。
芯の部分は、白いところが多く、柔らかく甘味があるので、刻めばサラダに合います。
葉先だけ使って白い芯の部分が残った時は、炒め物、甘酢漬け等、
歯触りの良さを生かせる料理に。
5、下ごしらえのポイント
茹でるときのコツ
@ 熱湯に塩少々とサラダ油を数的落とし、茎の白い部分を入れて30秒ほどおき、
葉の方まで入れサッと茹でます。
A 茹でたものをきれいに切るには、巻きすの上に葉先と茎が交互になるようにのせ、
3〜4枚重ねて巻き込み、巻きすを絞るようにして水気を切り、好みの長さに切ります。
鍋物や、お浸しにする時に。
(中心にニンジンを入れて巻いて鍋物の具にするのも良いです)
炒め物に使うときには
@ 葉先と芯の部分では火の通る時間が違うので、芯の部分を三角に切り取り、
葉の部分はザク切りにします。
A 芯の方は、幅の広い方に切れ目を入れて削ぎ切りにします。
■ クワイ
1、アクが強いので酢水で茹でてアク抜き。
クワイは芽が出ていることから「目出度い」といわれ、
正月料理の縁起物として使われます。
旬は冬で、出回り期は11月〜3月頃まで。1個15〜20g。
2、一般的なものが外皮の青くて柔らかい青クワイで、このほか、苦味の強い白クワイ、
小型で肉質の柔らかい吹田クワイなどがあります。
中くらいで形が良く、皮に傷がなく、芽がしっかりとしているものが良いものです。
3、食べ方のヒント
含め煮、きんとん、くわいせんべい、中華まんのアンなどに。
4、下ごしらえのポイント
形よく皮をむくコツ
まず、芽の回りに切れ目を入れておき、根元の方から芽にむかって少し厚めに、
タテに角を立てる
ようにしてむきます。底は切り落として座りを良くし、
芽は薄皮をむき3cm位を残して切り落とす。
白く仕上げるコツ
アクが強いので、皮を剥いて5%の酢水に20分つけてから、
3%の酢水に塩少々を加えて沸騰させた中で、12〜13分ゆで、
そのまま冷まします。